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子ども・子育て支援金は給与計算で何が変わりますか?2026年4月分から支援金率0.23%を標準報酬月額と賞与にかけ、労使折半で医療保険料とあわせて徴収します

2026-10-06 公開労務

子ども・子育て支援金は、令和8年4月分(5月納付分)の保険料から、医療保険料とあわせて徴収が始まりました。令和8年度の支援金率は全国一律で0.23%で、協会けんぽの一般被保険者は令和8年4月分(5月納付分)から適用されます。支援金額は標準報酬月額に支援金率をかけて求め、賞与にも標準賞与額に支援金率をかけて徴収します。基本的に支援金額の半分を企業が負担します。協会けんぽ東京支部の保険料額表では、標準報酬月額30万円の支援金は全額690円、折半額345円です。こども家庭庁の試算による被保険者一人当たりの月額は、年収400万円で384円、年収600万円で575円です。給与明細に支援金額の内訳を載せることは法令上の義務ではありません。ホフィット中小企業ラボが2026年10月6日にこども家庭庁と協会けんぽの資料で確認しました。

子ども・子育て支援金は、給与計算で何が変わりますか?

医療保険料とあわせて、支援金を標準報酬月額と賞与から徴収する作業が加わります。こども家庭庁の事業主向け資料には、令和8年4月保険料(5月に給与天引き)より支援金を拠出いただきますと書かれており、医療保険の保険料とあわせて徴収するとされています。

給与計算の担当者にとっての変更点は、健康保険料の天引き額に支援金の分が増えることです。協会けんぽの保険料額表では、健康保険料、介護保険料、子ども・子育て支援金、厚生年金保険料が別々の列で示されており、支援金は0.23%の列に全額と折半額が載っています。ホフィット中小企業ラボが2026年10月6日にこども家庭庁の資料と協会けんぽの保険料額表で確認しました。

令和8年度の子ども・子育て支援金率は何%ですか?

令和8年度の支援金率は0.23%で、全国一律です。こども家庭庁の事業主向け資料には、子ども・子育て支援金に係る保険料率(支援金率)は0.23%ですと書かれています。同庁のページにも、令和8年度の一律の支援金率は0.23%と書かれています。

協会けんぽの案内では、一般被保険者は令和8年4月分(5月納付分)から0.23%、任意継続被保険者と日雇特例被保険者は令和8年4月分(4月納付分)から0.23%です。協会けんぽの大阪支部のお知らせにも、令和8年4月分より新たにスタートと書かれています。都道府県ごとに変わる健康保険料率と違い、支援金率は支部が違っても0.23%です。

項目内容(協会けんぽの案内)
支援金率(令和8年度)0.23%
一般被保険者の適用開始令和8年4月分(5月納付分)から
任意継続被保険者・日雇特例被保険者の適用開始令和8年4月分(4月納付分)から

表の要点は、同じ協会けんぽでも、一般被保険者と任意継続被保険者とで納付月が1か月ずれることです。会社の給与から天引きするのは一般被保険者なので、納付月は5月です。

支援金の保険料はどう計算しますか?

標準報酬月額に支援金率の0.23%をかけて求めます。こども家庭庁の資料には、支援金額(月額)は標準報酬月額×支援金率になりますと書かれています。同庁のページには、個人の給与明細に記載されている標準報酬月額に0.0023を乗じた金額という説明もあります。

協会けんぽ東京支部の令和8年度の保険料額表から、標準報酬月額ごとの支援金を引くと次のとおりです。表の金額は円で、全額を労使で半分ずつ負担した折半額も載っています。

標準報酬月額支援金(全額)支援金(折半額)
20万円(17等級)460円230円
30万円(22等級)690円345円
50万円(30等級)1,150円575円
139万円(50等級)3,197円1,598.5円

表の要点は、支援金が標準報酬月額の0.23%と同じ値なので、30万円なら690円、50万円なら1,150円と標準報酬月額に比例して増えることです。139万円は東京支部の保険料額表の最上位の等級で、報酬月額が135.5万円以上の場合が対象です。

保険料額表の注記には、事業主が給与から被保険者負担分を控除する場合、被保険者負担分の端数が50銭以下なら切り捨て、50銭を超えるなら切り上げて1円になると書かれています。1,598.5円のように50銭の端数が出る場合は、給与から控除する額が1,598円になります。ホフィット中小企業ラボが2026年10月6日に東京支部の保険料額表で確認しました。

支援金は会社と従業員でどう負担しますか?

基本的に半分を企業が負担し、半分を従業員が負担します。こども家庭庁の資料には、基本的に支援金額の半分を企業のみなさまに拠出いただきますと書かれています。協会けんぽ大阪支部のお知らせにも、健康保険料、介護保険料、子ども・子育て支援金は労使折半となりますと書かれています。

こども家庭庁の年収別の試算の注記にも、年額を12で割った月額に1/2(本人拠出分)をかけて算出し、同時に本人拠出分と同額(全体の1/2)を事業主が負担すると書かれています。標準報酬月額30万円なら、東京支部の保険料額表で従業員の負担が345円、会社の負担が345円です。

賞与にも子ども・子育て支援金はかかりますか?

かかります。こども家庭庁の資料には、賞与からも支援金を拠出いただきますと書かれています。計算は標準賞与に支援金率をかけて行い、健康保険制度や厚生年金保険制度と同様と説明されています。

協会けんぽ東京支部の保険料額表には、賞与に係る保険料額は賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てた額(標準賞与額)に保険料率を乗じた額となると書かれています。標準賞与額の上限は、健康保険、介護保険及び子ども・子育て支援金で年間573万円(毎年4月1日から翌年3月31日までの累計額)です。

たとえば賞与が300,000円なら標準賞与額は300,000円で、支援金は全額で690円です。標準賞与額が上限の573万円に達した従業員の支援金は、全額で13,179円です。300,000円の場合と上限の場合の2つの金額は、保険料額表の記載どおりに標準賞与額へ0.23%をかけて、ホフィットが計算したものです。

給与明細に支援金の内訳を書く義務はありますか?

法令上の義務ではありません。こども家庭庁の事業主向け資料のQ&Aには、保険料額の内訳として支援金額を示すことは法令上の義務ではありませんと書かれています。

同じQ&Aには、支援金制度が社会全体でこどもや子育て世帯を応援する趣旨であることを踏まえて、給与明細に支援金額の内訳を記載する取組についてご理解・ご協力をお願いしますとも書かれています。義務ではないが協力を依頼する、という位置づけです。給与明細の様式を変えるかどうかは、会社が決めます。

年収別の月額負担はどれくらいですか?

こども家庭庁の令和8年度の試算では、被保険者一人当たり月額で、年収200万円が192円、年収1,000万円が959円です。被用者保険(協会けんぽ・健保組合・共済組合)の年収別の試算を次の表に示します。

年収被保険者一人当たり(月額)
200万円192円
400万円384円
600万円575円
800万円767円
1,000万円959円

表の要点は、月額が年収にほぼ比例して増え、年収400万円で384円、年収600万円で575円になることです。算出方法は、年収(標準報酬総額で、毎月の給料とボーナスの合計額)に支援金率0.23%をかけて年額を出し、12で割り、さらに1/2(本人拠出分)をかけるというものです。表の金額は本人の分だけで、同額を事業主が別に負担します。

こども家庭庁の資料の注記には、令和8年度より支援金を拠出いただくが、社会保障の歳出改革等を行うことで、支援金による負担は相殺されるため、支援金導入に伴う実質的な負担は生じないと書かれています。国の見解として書かれた説明です。ホフィット中小企業ラボが2026年10月6日にこども家庭庁の資料で確認しました。

令和9年度以降、支援金の負担は増えますか?

こども家庭庁の試算では、全制度平均の加入者一人当たり月額が、令和8年度250円、令和9年度見込み額350円、令和10年度見込み額450円と書かれています。令和9年度と令和10年度は見込み額であり、確定した率ではありません。

同じ試算には、結果は相当程度の幅をもってみる必要があるとの注記もあります。令和9年度以降の支援金率は、2026年10月6日時点で、確認した資料には書かれていません。給与計算ソフトの料率を更新する時期は、協会けんぽや加入する健康保険組合の通知で確認します。

40歳から64歳の従業員は、介護保険料との関係で何が変わりますか?

健康保険料率と支援金率に、介護保険料率が加わります。協会けんぽ東京支部の保険料額表の注記には、介護保険第2号被保険者は40歳から64歳までの方であり、健康保険料率(9.85%)と子ども・子育て支援金率(0.23%)に介護保険料率(1.62%)が加わると書かれています。

東京支部の表では、介護保険第2号被保険者に該当する場合の健康保険料の列が11.47%(9.85%に1.62%を足した率)で、支援金の列は0.23%のままです。支援金の金額は、介護保険第2号被保険者に該当する従業員も、標準報酬月額が同じなら変わりません。標準報酬月額30万円で、介護保険第2号被保険者に該当する場合の健康保険料は全額34,410円、支援金は全額690円です。

育児休業中や産休中の従業員は、支援金が免除されますか?

会社の従業員は免除されます。こども家庭庁の事業主向け資料には、育休期間中や産休期間中は、企業の従業員については、医療保険料や厚生年金保険料と同様に支援金も免除されますと書かれています。

海外赴任中の従業員については、日本の健康保険制度に加入している方であれば、医療保険料や厚生年金保険料と同様に支援金も拠出が必要と、同じ資料に書かれています。

子ども・子育て拠出金とは別のものですか?

別のものです。子ども・子育て拠出金は事業主だけが負担し、子ども・子育て支援金は労使で折半します。協会けんぽ東京支部の保険料額表には、事業主は児童手当の支給に要する費用等の一部として子ども・子育て拠出金を負担いただくことになり、被保険者の負担はありませんと書かれています。拠出金率は0.36%です。

拠出金の額は、被保険者個々の厚生年金保険の標準報酬月額及び標準賞与額に、拠出金率0.36%をかけて得た額の総額です。保険料額表では、拠出金率の適用は令和2年4月分からと書かれています。給与計算で従業員の給与から天引きするのは支援金だけで、拠出金は会社が納める分です。

項目率負担する人適用の開始
子ども・子育て支援金0.23%労使で折半令和8年4月分(5月納付分)
子ども・子育て拠出金0.36%事業主のみ令和2年4月分

表の要点は、名前が似ていても、率も負担者も開始時期も違う別の仕組みであることです。

国民健康保険や健康保険組合の従業員は、どうなりますか?

国民健康保険は市町村ごとに支援金の保険料率が異なり、健康保険組合の保険料額は加入する組合が決めます。こども家庭庁のページには、市町村ごとに支援金に係る保険料率は異なりますと書かれています。協会けんぽ大阪支部のお知らせには、健康保険組合における保険料額等については、ご加入の健康保険組合へお問い合わせくださいと書かれています。

こども家庭庁の資料には、支援金の徴収の流れとして、被用者保険者(健保組合、協会けんぽ等)、市町村(国民健康保険)、後期高齢者医療広域連合が、国(支払基金)へ支援納付金を納めると書かれています。国民健康保険と後期高齢者医療は被保険者のみが負担し、被用者保険は被保険者と事業主が1/2ずつ負担します。協会けんぽ大阪支部のお知らせには、ご加入の支部は資格情報のお知らせ等の保険者名称をご確認くださいと書かれています。

給与計算の担当者は、何を確認すればよいですか?

次の4点です。

  • 給与計算ソフトの健康保険料の欄に、支援金0.23%が反映されているかを、標準報酬月額30万円の従業員の天引き額345円と照らして確認します。
  • 賞与の保険料が、1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に支援金率0.23%をかけて計算され、年間573万円の上限が累計で管理されているかを確認します。
  • 50銭の端数が出る場合に、給与から控除する被保険者負担分を50銭以下は切り捨て、50銭を超えたら切り上げる設定になっているかを確認します。
  • 給与明細に支援金の内訳を載せるかどうかを、法令上の義務はないことを前提に、会社として決めます。

迷ったときの窓口として、こども家庭庁の事業主向け資料には、こども家庭庁コールセンター(電話0120-303-272、受付時間は平日9時から18時)が載っています。

本記事で確認した内容と確認日

ホフィット中小企業ラボは2026年10月6日に、こども家庭庁の「子ども・子育て支援金制度について」のページと、事業主向け資料(令和8年2月26日掲載)、被用者保険の年収別の試算(令和8年2月6日掲載)、医療保険加入者一人当たり平均月額の試算を確認しました。あわせて、協会けんぽの「子ども・子育て支援金率について」のページ、東京支部の令和8年度の保険料額表、大阪支部のお知らせを確認しました。

確認した内容は、支援金率0.23%、徴収の開始時期、標準報酬月額と標準賞与額にかける計算、労使折半、賞与の上限573万円、給与明細の記載が義務ではないこと、育休・産休中の免除、年収別の月額、東京支部の等級別の支援金額、子ども・子育て拠出金との違いです。賞与に支援金が適用される支給日の線引きは、確認した資料に書かれていないため、本記事では扱っていません。実際の保険料額は加入先や従業員の状況で変わるため、給与計算の前に、加入する協会けんぽの支部または健康保険組合の最新の保険料額表で確認してください。

出典(いずれも各社公式サイト)